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Home > 展覧会 > 現在開催中の展覧会 > 『李健煕コレクション特別展《ウェルカム・ホーム∼饗宴∼》』

Current Exhibitions

ドンジン(徐東辰:19001970、大邱)
ソ・ドンジンは、韓国近代期に当時の美術運動の結晶であった郷土会をリードし、水彩画による独特の画風によって大邱画壇の中で自己の個性を確立し、大邱初期の西洋画壇を主導していった作家です。彼は市街地の中心にある路地の風景や都市の近代化が進む中で、新しい近代的な建物が立ち並び変化していった街の表情を、水彩画の感覚的な色彩と鮮やかな筆遣いとタッチで生き生きと描写しました。特に、ソ・ドンジンは自己の独自性を表現した自画像を多く残しており、親交の深かった人達の人物画なども多数描いています。
 
 
ジンダル(達:19081947、大邱)
ソ・ジンダルは、自身の作品のテーマを大胆に強調した独自性の高いヌード絵画のスタイルを確立した作家です。彼の作品からは、思いきって残した余白によって空間を表現した部分やその反対に繊細で律動感のある女性の体のフォルム(曲線美)の表現、また画面全体を浮き彫りにした構成から、やや荒削りでありながらも力強いタッチと色の強烈な対比を見せたり、光と影を鮮やかな色彩によってまるで粗い面で彫刻したかのように描写された明暗や油彩画の重量感による深いトーンの表現、重厚な立体感などが感じられます。全体的には細部の描写は簡素に省略されており、彼の作品の作風からはフランスの画家セザンヌを中心とした印象派的な要素などを感知することができ、実際にソ・ジンダルは「偉大なるセザンヌ先生」とセザンヌに尊敬の意を表していたといいます。
 
インソン(李仁星:19121950、大邱) 
イ・インソンは「彗星現る!」「天才画家!」なと呼ばれるほど、当時の大邱画壇を中心に大きく注目を集めた画家です。彼は作品において、技法の洗練化とともに素材、色彩、雰囲気など、朝鮮(韓国)の郷土色を表現しようと試みました。また、彼の作品からは荒々しく大胆な描写と単純な色彩の気ままな調和によって異国的な感性が感じられます。彼は日本へ絵画留学をしていますが、その留学時代の後半の時期から水彩画と油彩画を同時に用いて描くようになり、今回のコレクション出品作品から郷土色が強調されるようになったという事実を確認して頂けることでしょう。彼の作風には、西洋のゴッホ、ゴーギャン、セザンヌなどの画家たちの後期印象派の様式を韓国的な情緒、芸術的な色彩や素材で土着させようとした観念的でありながらも、主観的な姿勢が見受けられます。
 
 
クェデ(李快大:19131965、漆谷) 
イ・クェデは、韓国史上最も悲劇的な時代であった日帝強占期(1910年∼1945年)から朝鮮戦争期(1950年∼1953年)にかけて、当時の時代背景と情緒をテーマに精力的に制作活動を行った作家です。彼は、伝統的な絵画を現代的に継承した郷土的なテーマ、また民族(韓国国民)の気性を形象化させた叙事的な絵画を追求し、韓国の伝統服飾を素材にしたり、東洋画の色彩や線描の特徴を生かした描写法を駆使するなど、独自の画法と郷土色を通じた民族のアイデンティティを表現することに力を注ぎました。
 
 
ビョンジョンハ(卞鐘夏:19262000、大邱) 
ビョン・ジョンハは、形式的には新形象主義を目指しながらも、風刺と批判、叙情的でありながら、隠喩的な独創的絵画を構築しました。彼は1965年前後に表現主義の傾向から脱し、新たなテーマと技法を用いて自らの作品世界を繰り広げて素材と絵画技法を研究、凹凸の画面構成とそこに色を染み込ませるという彩色法を構築、独特な造形を試み、絵画の素材と技法の拡張を行いました。特に1970年代には厚いマチエールと自然、伝統から引用したモチーフを作品によく取り入れ、この上なく単純化した形状で詩的な表現を見せた現実批判的な寓話を描きました。1980年代には「抒情的風景」というテーマで花、鳥、木、月、トンボなど、私たちにとって身近な風景を簡潔、且つ素朴に描き注目を集めました。
 
キムジョンヨン(金鍾瑛:19151982、昌原)
 
キ厶・ジョンヨンは、伝統と現代、東洋と西洋とを組み合わせ、主体的な韓国現代彫刻を作り上げた韓国彫刻界の巨匠です。彼は、人物、植物、山などから彫刻となるモチーフを探し、自然現象から構造の原理や空間の美を感じ取り、造形の技術的な方法を探求しようとしました。1960年代初めには形態の単純化が著しくなり、自然という対象から類比した有機的抽象と純粋(具象)を概念とした造形の幾何学的な抽象表現を行っています。その後には木や木の葉のような植物、人間の顔や体など、自然に実在する対象の形態をモチーフに、流麗な曲線と幾何学的な直線を作り出すことで、厳格な形態の構造原理と空間を構築していきます。1970年代に入ると「不刻」の概念、つまり「削らない」ということを追求していきます。これは所謂、書道における「余白」にも相通じる概念であるといえるでしょう。
 
 
ハクジン(晋:19242019、ソウル) 
厶ン・ハクジンの作品は、自然を対象とした叙情的で写実的な描写から離れ、人物や静物など具体的な対象を分析して主観的に解体、変形させ組み合わせる方法で、キュウビズ厶(立体派)の構成と技法がよく表れています。1950年代から1970年代にかけては、少女をモデルにした人物画や、花瓶、果物、花束などのモチーフを中心に日常生活から感じる穏やかな感情を表現し、1980年代に入ると、韓国における暗い時代の状況や背景を反映したかのように「黒」が彼の作品全体を支配します。彼は、静物や器物の置かれた食卓など、室内の風景を中心に落ち着いた色彩感と、対象物に対する簡潔な再解釈、安定感のある構図を特徴とする反芻思考(ネガティブ)な傾向の作品を描きました。
 
 
ヨングク(劉永19162002、蔚珍) 
ユ・ヨングクは、自然をモチーフに韓国的な抽象画を描き一家を成した作家です。彼は、韓国慶州の風景写真を用いて空間を圧縮、またクローズアップし、慶州に多く残る岩面彫刻などでよく見られる花崗岩の荒い線刻の面と幾何学的な組み立てを表現することに力を注ぎました。彼にとっての写真は、次第に自然主義的抽象化へ転換していく切っ掛けとなりました。彼は人と都市、夕焼け、渓谷や丘、海などの個性的、且つピュアな造形要素で縮約される過程を作品にし、1950年代頃から初期の作風であった絶対抽象から離れ、自由な形態の本質を表現しました。1960年代から1970年代前半にかけては、点と線、面や形、色などの造形要素を通じて、実験的な試みとして芸術となっていく過程を追求・表現しています。

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